2019年3月11日月曜日

優しい正解

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過去が折り重なっていくから、現在という瞬間が移り変わっていきます。
未来が積み重なってあるから、現在という瞬間が移り変わっていきます。

いつまでも決まることのない、私たちがあります。

過去を思い返すことができるのも、未来を思い描くことができるのも、大切なことです。寂しく思っても、苦しく思っても、きっと、大切なことです。

何も諦めずにありたいと思います。
偉大な過去と未来に比べれば、現在は謙虚です。私たちの姿に違いありません。

アイドルネッサンスの楽曲「前髪」には、次のような一節があります。
ひとりでも平気と 突き放してみるけど
君がいつも通りで ほっとしちゃうんだ 正解はやさしい
正解は優しいものです。

2018年12月31日月曜日

six albums of the year (2018版)

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ずっと同じものを好きなようで、毎年、新しいものを好きになります。毎年、新しいものを好きになるようで、同じものを好きだったのだと気づくことがあります。

iTunes で音楽を買うことをやめ、サブスクリプションサービスの Spotify にすっかり乗り換えた、2018年でした。9月末からです。

大正解の判断でした。音楽を選ぶのにかかっていた時間が大幅に短縮され、実際に音楽を聞くことにかけられるようになりました。しっかりと聞くことのできたアルバムの数が、以前の3倍くらいに増えています。一枚一枚のアルバムを疎かに聞いたという感覚もありません。

聞いたアルバムが増えたためでしょうか、ライブやクラブに足を運んだ回数も、飛躍的に増えました。総じて、音楽に相対する体験が、比較にならないほど向上した一年です。自分の聞く音楽がぜんぜん足りていないことに、自分が気づいていなかったようです。

何の話かといいますと、私は毎年、その年でよかった音楽アルバムを、三枚選ぶことにしています。今年は六枚選ぶことにしました。



『Scene』 / Chihei Hatakeyama

アンビエントには、10年ほど前に興味を持ち、トライしてみましたが、当時は少しも良さがわかりませんでした。

私は絶対にアンビエントを聞くことはないと思いこんで生きてきました。なぜか今年、もう一度トライしてみようと思いました。驚きました。なんと素晴らしい音楽なのでしょうか。

Chihei Hatakeyama さんの音楽が良かったのかもしれません。2018年は、アンビエントと Chihei Hatakeyama さんの音楽に、独特の思い入れができた年です。



『Qualm』 / Helena Hauff

ミニマルテクノはかなり聞いてきたつもりでした。アンビエントを知ってみると、ミニマルテクノをアンビエント的な解釈で聞くことができると、気づきます。

まだまだ、ミニマルテクノのことをわかっていなかったようです。



『Death Valley』 / Astronautica

ミニマルテクノをアンビエント的な解釈で聞くことができると、その逆も可能になってきます。ミニマルテクノだとかアンビエントだとか、いったい何なのかと思ってきます。ずいぶん聞いてきたはずの音楽が、以前より、わからなくなりました。

それでも、私はこういった感じが好きです。



『yume』 / Maison book girl

今年もずっと、Maison book girl の音楽を好きなままでいました。アンビエントを聞くようになったこととあわせて、拍子の感覚が薄れてきたようです。私が思うよりはるかに、音楽は自由なものでした。

Maison book girl のライブは、受け手に、自由に受け取ってよいと言ってくれているような気がします。いつも、涙なしでは見られません。



『No.9』 / Hello, Wendy!

自由さでいえば、これほど自由な音楽もありません。シンセサイザーをずっと好きでいて、本当によかったと思います。

これも、涙なしでは見られないライブでした。



『room』 / jizue

自分がジャズを好きなつもりはありませんでしたが、つい聞いてしまう感じのジャズがあります。私は jizue の音楽が好きです。

本でも、絵でも、音楽でも、こういった感じのものが、私は好きです。空間を埋める感覚と呼ぶのが近いようであり、しかし、言葉になりません。

あと、昔から、私は妙に4人組が好きです。



それから、2018年には、はじめて本格的にヘッドホンを導入しました。Direct Sound の EX29 PLUS です。私はもう10年近くも、Etymotic Research のイヤホン一筋で使い続けてきました。なんとなく、EX29 PLUS が目に留まり、心変わりしてみました。

今のところ、大満足です。ヘッドホンがこれほどよいものだとは知りませんでした。Etymotic Research とは、ずいぶんと聞こえ方も異なります。音楽の聞き方はひとつではないのだと、改めて感じます。


終わりに


先に、ライブやクラブにたくさん足を運んだ一年だった、と書きました。要因には、毎週、一週間を振り返って情報と行動を整理する、という習慣ができたことがあります。いわゆる週次レビューです。
週次レビューをできるようになりたい、といった気持ちは皆無でした。突然、今年、欠かさずするようになっています。負担はありません。今後も続きそうです。

日々の生活の中で、このライブやアルバムが気になる、といったメモが残ります。週次レビューで読み返して、必要な行動につなげることができるようになりました。

週次レビューのことに関係するでしょうか、今年は Evernote の使い方が良くなりました。満足いく形で、Evernote を使っている感じがあります。うまく説明ができません。ともかく、手放せない、生活のための道具になっています。
Evernote を良く使えた要因は定かではありません。万年筆と名刺サイズの情報カード、ルーズシートを使うようになったことかもしれません。よい道具を使い始めたことは確かです。

ずっと同じものを好きなようで、毎年、新しいものを好きになります。毎年、新しいものを好きになるようで、同じものを好きだったのだと気づくことがあります。まるで、誰かの日常のようです。

雑誌『キーボード・マガジン 2019 WINTER』(リットー・ミュージック)に、音楽家の猪野秀史さんのインタビューがありました。エレクトリック・ピアノのローズ(Rhodes)ひとすじ、という感じの方です。
(インタビュアー) 猪野さんといえばローズというイメージがあって、今回のアルバムでもたくさんローズを使われています。これまでいろいろな形でローズを使い続けてきて、さまざまな試みもされてきたと思いますが、今でもローズの新たな発見はあるのでしょうか?
(猪野) ローズっていう楽器は、この世にあるたくさんの宝物の1つだと思うんですね。あらゆる瞬間を表現出来るような気がするんですよ。それだけキャパを持った楽器なんです。だから、仮にそれができないとすれば僕が悪いと思うんです。ローズは悪くない。そんなふうに思っていますね。
猪野秀史さんほどローズに向き合っている人は、なかなかいません。他の人には語れない言葉があります。

私は日常が好きです。私の好きな記事をご紹介します。

日常を支えるという非凡な能力 | Notebookers.jp

この文章をお読みの方も、そうでない方も、私と関わりのあった方も、なかった方も、私の好きな日常を、少しずつ支えてくださっている方々です。

ありがとうございます。
これからも、よろしくお願いいたします。

2018年12月23日日曜日

2018年の<びっくら本> #mybooks2018

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今年は、万年筆と名刺サイズの情報カードでメモを書くことに気づきました。考えることとか、さまざまなことについて、私にはすごく合っているメモの書き方です。本を読んでいるときにも、同様にメモを書きます。

他方で、万年筆と情報カードとは、読書に必須のアイテムでもありません。私は本を読むことが好きで、他に必要なシチュエーションはないためです。

ここ何年か、変わらないことです。人生にはいろいろあって、日常のあらゆる場面はそれなりに変化しているのに、本を好きな様子が変わらないのは、不思議なことです。

こちらの記事を読みました。

【企画】2018年の<びっくら本>を募集します #mybooks2018 – R-style

私も本を紹介してみます。



『わたしは不思議の環』(ダグラス・ホフスタッター 著, 片桐 恭弘 訳, 寺西 のぶ子 訳)

階層と再帰のことを考え続ける人生があるものです。
きっと、自然な姿なのでしょう。"I am a strange loop." です。



『科学的発見の論理 上』/『科学的発見の論理 下』(カール・ライムント・ポパー 著, 大内 義一 訳, 森 博 訳)

買って読み始めたのは、2014年のことでした。当時は、はじめの十数ページしか読み進めることができませんでした。こんなに難しい本があるのかと思ったものです。

意を決して、今年、2018年にまた読み始めてみました。驚くことに、すいすいと読み進めることができます。難なく、とまではいわないものの、読み終えました。

独特の思い入れができた本です。
人間、4年の間に変わることがあるようです。日常のあらゆる場面は変化しているわけです。



『数学ガール/ポアンカレ予想』(結城 浩)

4年で大きく変わることがありました。100年かかってわかることもありました。
寒いときほど、春を思う心は強くなります。なるほど、微分方程式ができそうです。



『動きすぎてはいけない: ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学』(千葉 雅也)

私もフランシス・ベーコンの絵が好きです。

本も、絵も、音楽も、ああいった感じのものが好きです。空間を埋める感覚、と呼ぶのが近いようであり、しかし、言葉にならない感覚です。

本も、絵も、音楽も、興味が尽きることがありません。言葉にならないことで、毎回、少しずつ新しいことを発見しているのかもしれません。



『カッコウはコンピュータに卵を産む 上』『カッコウはコンピュータに卵を産む 下』(クリフォード・ストール 著、池 央耿 訳)

当時は当たり前だったのでしょうが、UNIX(CLI)の専用端末には、ぐっとくるものを感じます。WindowsのアプリケーションとしてUNIX OSに接続できるのでも、Windowsの内部でUNIXを立ち上げるのでもありません。

この類の道具にぐっとくる感じをずっと引きずったまま、私は生きているような気がします。



『存在論的、郵便的―ジャック・デリダについて』(東 浩紀)

ジャック・デリダも、道具について考えたことがあったようです。タイプライタで書くことにも、何かを喚起するところがあるのかもしれません。なんとなく、気持ちはわかります。



『南の島に雪が降る』(加東 大介)

人間の特徴なのか、何人かの人が関わると、得意なことが少しずつ違う人が集まるものです。

社会の基本的な仕組みなのかもしれませんが、社会がある前に、自然とそうなるのは不思議なことです。人間の方が、社会よりすごいということになります。

得意なことが少しずつ違う人が集まっている様子には、妙に胸を打つものがあります。
生物の特徴なのでしょうか。



『活動的生』(ハンナ・アーレント 著, 森 一郎 訳)

例えば、自分で何か作業をしているとき、または、ソフトウェアを操作しているときであっても、手触りのようなものを、私はとても大切にしています。

自分を信じられるというのは、こういう感じだと思うからです。



『ジャイロモノレール』(森 博嗣)

自分を信じられるのは、手触りのようなものですが、自分以外のものを信じられるというのは、論理が通っていることです。

いや、論理が通っていることは、信じることとは違うような感じもあります。

信じるとか信じないとかではなく、論理が通っているというのは、ああ、確かに論理が通っている、と感じることがすべてです。



『西田幾多郎の実在論――AI、アンドロイドはなぜ人間を超えられないのか』(池田 善昭)

2018年は、西田幾多郎の哲学に出会った年でした。ああ、確かに論理が通っている、と感じます。
世界とは、個物的多と全体的一との矛盾的自己同一の世界から成ります。

確かに論理が通っている、と感じるしかないことなのかもしれません。"I am a strange loop." だからです。


終わりに


本を好きな様子が変わらないのは、毎回、新しいことを発見しているからでしょうか。

2018年11月8日木曜日

11月といえば自分の好きなブログを告白する月…ということです2018

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文章を読むことが好きです。書くことよりも好きかどうかは、難しいところです。読むことと書くことは、どうも、まったく異なった体験のようで、なかなか比べられません。

雑誌『サウンド&レコーディング・マガジン 2018年10月号』で、中田ヤスタカさんがインタビューに答えています。Perfumeの新しいアルバムについて、コンセプトを尋ねられたときの言葉です。
コンセプトというか、やっていることはいつもと一緒で、いつもと一緒だからこそ音が変わっていくという。
人間は賢くないので、可能性が狭まった、単純なものに惹かれてしまいます。手放しで礼賛できるものではないことは、理解しています。

そうした屈託がありながらも、可能性が狭まっていくことは、悪いことではないのだろうと思いました。
変わらずに同じことを続けていても、変わりながら続いていくことがあります。

何の話かと言いますと、11月といえば自分の好きなブログを告白する月なのです。
さっそく、始めます。



涯てお茶

文章を書くことを好きな人がいます。
どの記事も、楽しく読んでいます。文章を書くことがお好きだからだと思います。



iPhoneと本と数学となんやかんやと

Evernoteは、紙に手書きする人に向いているのかもしれないと感じました。
名刺サイズの情報カードは、年々、使う量が増えています。私の話です。



店主の雑駁

『鉄道模型趣味』を購読してみようと思います。雑誌が好きです。



やよこぶろぐ

私も、少しずつ、いろんなことがどうでもよくなり、すべてが無駄でないことを知り、優先順位がわかりやすく、時間が貴重なものになってきました。

良いことだと思います。



Word Piece 3

アウトライナーにサポートされた結果しか目にしていないものの、断片の量と混乱と意思に、私も、敬意を抱きます。



佐々木正悟のライフハック心理学

私は90%以上が電子マネーの生活ですが、レシートは必ず受け取っています。ScanSnapは本当に偉いと思います。



gofujita notes

ヘッダ部分が "on fountain pens and inks" に変わっていることがありました。初めての翻訳記事とありましたので、そのためでしょうか。

一枚紙(ルーズシートや情報カード)に万年筆で書くのが、私はとても気に入っています。綴じたノートがなんとなく使いにくいと、しばらく感じていたのですが、解消しました。



delaymania

私も Hysteric Blue と Sabão が好きです。2018年は、Sabão のアルバムが出るという、忘れられない年になりました。
Hysteric Blue で一番好きな曲は「グロウアップ」とのことでした。私は「Home Town」です。



R-style

私にはEvernoteがとても合っているようです。本当に、唯一無二のツールです。少しずつ使い方が変わりながら、変わらずに使い続けています。

情報を容易には「くれ」ないところ、アイディアが不用意に他と接続していってしまわないところがよいです。

綴じたノートが使いにくいと感じていたのも、おそらく同じ理由です。
人間は賢くないので、可能性が狭まったものに惹かれます。


終わりに


こちらの記事を読みました。

「あなたにとってブログとは?」 – R-style

お題と銘打って、問いが投げかけられています。
「ブログとは何か?」ではない。「自分にとってブログとは何か?」だ。
ブログで文章を書き続ける人への、敬意があります。変わりながら、変わらないことを続ける人への、感動があります。

私も、変わりながら、変わらずにブログを読み続けています。

この季節になると、毎年、考えることではあります。
私にとってのブログです。