2018年12月31日月曜日

six albums of the year (2018版)

Clip to Evernote
ずっと同じものを好きなようで、毎年、新しいものを好きになります。毎年、新しいものを好きになるようで、同じものを好きだったのだと気づくことがあります。

iTunes で音楽を買うことをやめ、サブスクリプションサービスの Spotify にすっかり乗り換えた、2018年でした。9月末からです。

大正解の判断でした。音楽を選ぶのにかかっていた時間が大幅に短縮され、実際に音楽を聞くことにかけられるようになりました。しっかりと聞くことのできたアルバムの数が、以前の3倍くらいに増えています。一枚一枚のアルバムを疎かに聞いたという感覚もありません。

聞いたアルバムが増えたためでしょうか、ライブやクラブに足を運んだ回数も、飛躍的に増えました。総じて、音楽に相対する体験が、比較にならないほど向上した一年です。自分の聞く音楽がぜんぜん足りていないことに、自分が気づいていなかったようです。

何の話かといいますと、私は毎年、その年でよかった音楽アルバムを、三枚選ぶことにしています。今年は六枚選ぶことにしました。



『Scene』 / Chihei Hatakeyama

アンビエントには、10年ほど前に興味を持ち、トライしてみましたが、当時は少しも良さがわかりませんでした。

私は絶対にアンビエントを聞くことはないと思いこんで生きてきました。なぜか今年、もう一度トライしてみようと思いました。驚きました。なんと素晴らしい音楽なのでしょうか。

Chihei Hatakeyama さんの音楽が良かったのかもしれません。2018年は、アンビエントと Chihei Hatakeyama さんの音楽に、独特の思い入れができた年です。



『Qualm』 / Helena Hauff

ミニマルテクノはかなり聞いてきたつもりでした。アンビエントを知ってみると、ミニマルテクノをアンビエント的な解釈で聞くことができると、気づきます。

まだまだ、ミニマルテクノのことをわかっていなかったようです。



『Death Valley』 / Astronautica

ミニマルテクノをアンビエント的な解釈で聞くことができると、その逆も可能になってきます。ミニマルテクノだとかアンビエントだとか、いったい何なのかと思ってきます。ずいぶん聞いてきたはずの音楽が、以前より、わからなくなりました。

それでも、私はこういった感じが好きです。



『yume』 / Maison book girl

今年もずっと、Maison book girl の音楽を好きなままでいました。アンビエントを聞くようになったこととあわせて、拍子の感覚が薄れてきたようです。私が思うよりはるかに、音楽は自由なものでした。

Maison book girl のライブは、受け手に、自由に受け取ってよいと言ってくれているような気がします。いつも、涙なしでは見られません。



『No.9』 / Hello, Wendy!

自由さでいえば、これほど自由な音楽もありません。シンセサイザーをずっと好きでいて、本当によかったと思います。

これも、涙なしでは見られないライブでした。



『room』 / jizue

自分がジャズを好きなつもりはありませんでしたが、つい聞いてしまう感じのジャズがあります。私は jizue の音楽が好きです。

本でも、絵でも、音楽でも、こういった感じのものが、私は好きです。空間を埋める感覚と呼ぶのが近いようであり、しかし、言葉になりません。

あと、昔から、私は妙に4人組が好きです。



それから、2018年には、はじめて本格的にヘッドホンを導入しました。Direct Sound の EX29 PLUS です。私はもう10年近くも、Etymotic Research のイヤホン一筋で使い続けてきました。なんとなく、EX29 PLUS が目に留まり、心変わりしてみました。

今のところ、大満足です。ヘッドホンがこれほどよいものだとは知りませんでした。Etymotic Research とは、ずいぶんと聞こえ方も異なります。音楽の聞き方はひとつではないのだと、改めて感じます。


終わりに


先に、ライブやクラブにたくさん足を運んだ一年だった、と書きました。要因には、毎週、一週間を振り返って情報と行動を整理する、という習慣ができたことがあります。いわゆる週次レビューです。
週次レビューをできるようになりたい、といった気持ちは皆無でした。突然、今年、欠かさずするようになっています。負担はありません。今後も続きそうです。

日々の生活の中で、このライブやアルバムが気になる、といったメモが残ります。週次レビューで読み返して、必要な行動につなげることができるようになりました。

週次レビューのことに関係するでしょうか、今年は Evernote の使い方が良くなりました。満足いく形で、Evernote を使っている感じがあります。うまく説明ができません。ともかく、手放せない、生活のための道具になっています。
Evernote を良く使えた要因は定かではありません。万年筆と名刺サイズの情報カード、ルーズシートを使うようになったことかもしれません。よい道具を使い始めたことは確かです。

ずっと同じものを好きなようで、毎年、新しいものを好きになります。毎年、新しいものを好きになるようで、同じものを好きだったのだと気づくことがあります。まるで、誰かの日常のようです。

雑誌『キーボード・マガジン 2019 WINTER』(リットー・ミュージック)に、音楽家の猪野秀史さんのインタビューがありました。エレクトリック・ピアノのローズ(Rhodes)ひとすじ、という感じの方です。
(インタビュアー) 猪野さんといえばローズというイメージがあって、今回のアルバムでもたくさんローズを使われています。これまでいろいろな形でローズを使い続けてきて、さまざまな試みもされてきたと思いますが、今でもローズの新たな発見はあるのでしょうか?
(猪野) ローズっていう楽器は、この世にあるたくさんの宝物の1つだと思うんですね。あらゆる瞬間を表現出来るような気がするんですよ。それだけキャパを持った楽器なんです。だから、仮にそれができないとすれば僕が悪いと思うんです。ローズは悪くない。そんなふうに思っていますね。
猪野秀史さんほどローズに向き合っている人は、なかなかいません。他の人には語れない言葉があります。

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