2011年12月7日水曜日

モレスキンの好きなところ

モレスキンが好きです。

使用歴は長くありませんが、最近では二ヶ月ほどで一冊使い終わっています。
「ルールド ポケット」のハードカバーを、ユビキタスキャプチャリングやその他に使用しています。どちらも王道かと思いますので、解説などは必要ないでしょう。

モレスキンは、ノートとしては割と高価な部類に入ると思います。
それもあり、よく周囲の人からは「どうしてモレスキンなの?」と聞かれます。
今よりもっとモレスキン初心者だったころは、「なんかかっこいいから」「歴史があるから」など、自分にもよくわからない返答しかできませんでした。
しかし、モレスキンと生活を共にするにつれて、いくつかその具体的な点に気づいてきました。

今回はそれについてまとめてみます。

ハードカバー


なんだかんだ言っても、ハードカバーのノートを目にする機会はあまりありません。
ハードカバーですと、適当に鞄に投げ込んでも折れたりしないのはもちろんなのですが、急いで、かつ手探りで取りだそうとするとき、それがとても素早く行えます。これは意外なメリットと呼んでいいでしょう。
理由としては、ハードカバーであるお陰で

  • 他のものと手触りが違う
  • 鞄の奥の方などに入り込まない

などが考えられます。

留めゴム


モレスキンを「書く・描く」以外に使う発想は、これがあったから生まれたのかもしれません。
ここでは要するに、挟んだ紙片が落ちないことを言っているのですが、とにかく便利です。

また、鞄の中でノートが勝手に開いてしまわないことも見逃せません。

角が丸い


ノートの、開く方の角が丸くカットされています。
このことも、鞄から慌てて取り出す際に効果を発揮します。

罫線の引き方


「ルールド」限定の話になりますが、罫線の引き方も重要です。
実はこの項目が一番言いたいことだったりします。

モレスキンの罫線は、ページの端から端まで、また上から下まで、均等に引かれています。考え得る中で最も単純な引き方と呼べるでしょうが、このようになっているノートは、私は見たことがありません。
たいてい、上部が広めに空いていたり、最下部の線が太くなっていたり、左右が端まで貫いていなかったりします。

それだとどうして良くないのかと言われると難しいのですが、このことに気づいていなかった時分に、以下の記事を読みました。

R-style » ダイソーのレザー風バンド付きメモ(A6)をゲット

とても面白く読ませていただきました。

冒頭を読み、「見た目もかっこいいし、ダイスキンを使うのも悪くないな」などと思ったわけです。
しかし記事の途中で、ダイスキンを開いた様子の画像が載せられているのを見て、そしてその罫線の引き方を見て、「なんか違う」と感じたのです。

この時、私に好きな罫線の引き方があることが判明しました。
繰り返しますが、好きな理由はわかりません。

紙質


普段私は万年筆でモレスキンに書いています。
ほとんどはモレスキンに書くのですが、やはり他の紙に書く機会もあります。普通のコピー用紙などですね。
するとそれが、楽しくないのです。気持ちよくないと言ってもいいでしょう。
モレスキンにするように、とにかく手の動くままに書く、ということをしようと思わなくなります。

終わりに


今でも、「なんかかっこいい」や「歴史がある」が実際にはどういうことなのか、よくわかっていません。
しかしこれらも、私がモレスキンを使う重要な理由だったりします。

「よくわかっていること」なんて、それほど多くないのです。

2011年12月5日月曜日

Evernoteのある就活

非常にタイムリーな話題に、就活があります。
私も過去に経験がありますが、手に入る情報がとても多く、うまくやっていくのに苦労しました。

現在の私にはEvernoteがあります。
すべてを記憶するEvernoteなら、就活の情報もうまく管理できるに違いありません。

そんな私のシミュレーションです。

時間経過を踏襲する

さて、就活を始めることにします。

この先、さまざまな種類の情報を扱うことになるわけですが、まだ私は就活を開始したばかりなので、具体的にどんな種類なのかはわかりません。
そこで、とりあえず「就活」ノートブックを作り、これに関わる情報をすべて投げ込んでおくことにします。

***
[ノートブック]
就活
[タグ]
なし
***

就活サイトに登録

まず行うのは、就活サイトにユーザ登録することでしょう。
このとき、希望職種や勤務地などの基本的な情報の他に、自己PRのような文章を書くことがあるかもしれません。
ここで書いた文章は「就活」ノートブックに保存しておきます。将来、この類の文章は何度も書くことになると思いますので、「作成文章」タグを作り、付けておくことにします。

このように「自分だけの言葉」を保存しておくことには、とてつもない価値があります。
世にある「履歴書の書き方」をどんなに探しても、見つからない例文が手に入るのです。

超具体例を交えてどんなものをEvernoteに保存してるか晒してみる | goryugo

この記事を読んで、その考えに至りました。パラダイムシフトと呼ぶのでしょうか、今読み返しても鳥肌が立ちます。
引用させていただきます。
それよりも一番保存しておきたいのは「自分のことば」
自分が思ったことや感じたこと。とにかくなんでもいいから「自分が」入力した「自分だけの」データ。
書いてある内容はホントに適当なんです。しかし、これが私の中でもっとも大切なもの。
この先、似たような文章を何度も書くでしょう。またひと月もすれば、今回書いたことなど忘れてしまっています。
そうして時間が経ってからその文章を見返すと、つたなく感じるかもしれません。もちろん、良く書けていると感じるかもしれません。
どちらにしても、「自分にとって」最高に参考になる例文です。

またそれとは別に、「ライフログ」ノートブックに「○○字の文章作成に、○分かかった」などの記述を残しておきます。これは、このようなメモを多く残しておき、後々もっと忙しくなったときに、自分が文章を書きあげられる時間を見積もりやすくするためです。
(もちろん他にもたくさんメリットはあります)
「ライフログ」ノートブックには、就活とは関係ないものもたくさん入ってくると思いますので、「就活」タグを付けます。今のところ、「就活」タグは「ライフログ」ノートブックでのみ使用することに決めておきます。

***
[ノートブック]
就活
ライフログ
[タグ]
作成文章
就活
***

終わりに

このシミュレーションはいつまでも続いてしまいそうです。
次は、実際に企業を調査してみます。

2011年12月2日金曜日

ミュージシャンに学ぶ発想法

『サウンド&レコーディング・マガジン 2011年12月号』に、サロンミュージックのインタビューが掲載されています。そこから一部を抜粋します。
吉田 …(略)… あのフレーズにこのラインを重ねたらいいなということでアレンジしていって、最終的に元になっているフレーズを使わない。
竹中 最終的には消えているんだけど、その背景にあるのね。
吉田 聴こえている音と聴こえない音との両方で作られている。だから最終的にはシンプルに聴こえるんだけどそこに至る工程はすごく複雑。
今回はここからヒントを得た発想法について考えてみます。

使用するもの

マインドマップを使うのが筋かもしれませんが、ここでは北真也さんの『新時代のワークスタイル クラウド「超」活用術』で知った、「マンダラート」を用いたいと思います。

マンダラート
マンダラートは今泉浩晃氏によって考案されたアイデア発想法で、3×3のマス目を用意して、中央に配置されたキーワードや問いかけから連想されるもので残りの8マスを埋めていきます。
そして、周囲の8マスから一つを選び、それを新たに中央に据えて同じことを繰り返すものだそうです。

本家サイトがこちら。
http://www.mandal-art.com/

発想が辿る道のりが、マインドマップともKJ法とも異なりますね。

マインドマップは、先に大分類が決まり、それを順に細分化していくため、トップダウン式と言えます。
一方KJ法はボトムアップ式です。それについてはこちらで非常に分かりやすく示されています。
シゴタノ! —    構造化はブレストのあとで 〜KJ法のエッセンス〜

そして、マンダラートはこのどちらでもないと考えられます。
あえて言えばフラクタル式でしょうか。

発想法の手順

1. マンダラートを実践

まずは普通にマンダラートを行います。
マンダラートでは一番初めに中央に持ってくるキーワードがつまらないものでも、やってみると面白くなるとのことです。
ですので軽い気持ちで、手軽に開始できます。

2. 4階層作る

最終的なアウトプットのサイズにもよると思いますので正解は分かりませんが、「周囲のマスから一つを選び、新たな中央として再度行う」作業を、とりあえず3回繰り返すことにしてみます。
すると全部で4つの階層が出来上がります。

3. 始めの2階層を捨てる

ようやくここで、サロンミュージックのお二人の手法を流用してきます。
4階層出来た内の、前半の2つを捨ててしまいます。

4. 残った2階層を骨子として、アウトプットを行う

そして後半の2つの階層だけを元にして、ブログ記事を書くなり、企画書を作るなりします。

さて、このような手法にはどんな利点が考えられるでしょうか。

独自色の強いアイデア

アウトプットは多くの場合、初めに大きな骨組みを考えて徐々に細かくしていく、トップダウンの方式が取られます。このとき、何もないところから骨組みを考え出す必要があるため、それ自体がよくあるものになりやすいと言えるでしょう。
一方今回の手法では、アウトプットの元になる断片が、すでに思考を重ねた末に作られたものであり、よくあるものは前半で捨てられています。

再度『新時代のワークスタイル クラウド「超」活用術』から引用します。
この8マスというのが絶妙で、アイデアが8個も浮かばないような場合でも、なんとか無理をして8マスすべてを埋めようとすることで、思いもよらないアイデアを引き出す効果があります。
この効果を、大いに活用できるのです。

その背景にある知識

サロンミュージックのお二人が言うところの、「実は複雑な背景がある」点はどうでしょう。

捨てられてしまっていますが、そのアウトプットに至るまでには、裏に別の重要な考えがありました。
これがあることでアウトプット自体が、平たくない、深みのあるものになります。
アウトプットの基礎がしっかりする、とも言い換えられるかもしれません。
素朴な例を挙げるなら、作った企画書について人から質問や突っ込みを受けたとき、返答できる可能性が自然に高まります。

終わりに

という、長い思考実験でした。
実際にやってみてから書くことも考えましたが、先に手法を定義するのも悪くないかなと思ったのです。

2011年12月1日木曜日

理系の人、文系の人

発端は、ある人との会話でした。

私「理系と文系の違いって答えられる?」
ある人「理系は論理的で、文系は感情的かな」
(かなり省略しています)

今回は、本当に「理系は論理的で文系は感情的」なのかという話です。

文系の人がやること

文系といっても広いのですが、ここでは古典文学を研究する人を想定します。

彼らは、現存する膨大な資料や文献を読み込み、非常にたくさんの知識を蓄えます。
その後書籍や論文などで、自身オリジナルの考察を発表します。

考察というのは例えば、
「A・B・Cという事実が資料から読み取ることができるため、この作品の著者は当時Dという精神状態であり、また当時盛んだったEという思想をあらわしている」
といったものとなるでしょう。

これを論理式で書くとすると、
(A and B and C) imp (D or E)
などとなるでしょうか。
「A、B、Cのすべてが成立したとき、
DまたはEのどちらか、あるいは両方が成立する」といった意味です。

ここで重要なのは、事前条件であるA、B、Cから自身の考察であるDやEを導く際に、論理の飛躍が起こらないという点です。

例題を考えると、これは当然のことです。
例えばある作家の日記から、彼が当時悩んでいたことが読み取れたとします。
そのことを基に、彼はその頃経済学に興味があったためこのような作品が書かれた、などとは結論付けられません。
そこでの結論は論理的であることが必要です。

理系の人がやること

やはり理系といっても広いのですが、ここでは数学者を考えます。特に微分積分学を扱っていることにしましょう。

微分の出発点は、
「ある関数上の点aと、それをほんの少しだけずらした点a+hを考えたとき、関数値の変化の様子はどうか」
というものです。

ここで重要なのは、上の文の意味がさっぱりわからないという点です。
「ある関数」も「その上の点a」も、ましてや「ほんの少しだけ」などと言われても、どれも目に見えないのです。
これらは数学的な定義であって、現実には存在しません。言うなれば想像上のものです。わからないのも当然です。
にも関わらずここから、
「多項式の微分値は、非常に簡単な式で表すことができる」
などの結論を導いて、納得しています。これも同様に、想像上の世界でしか通用しないものです。

つまり

まとめると、理系の人は想像の世界で物を言っていて、文系の人は論理を積み重ねて結論を出しているということです。
冒頭の話と、逆の結論に至りました。

言いたいこと

別に逆の結論を示したかったわけではありません。

理系だからこう、文系だからこう、などはなくて、どちらにも理系的(とよくいわれるよう)な部分と文系的(同じく)な部分があります。
物事はわりと複雑ですよね、との考えが伝えたかったのです。

更に言えば、上で書いてきた話はすべて「理系・文系に属している人がやること」となっています。
「人について」ではありませんし、そちらはもっともっと本質的に複雑な話です。
ですので「自分は文系(理系)人間だから」などの物言いは、実は難しい問題を相手にしているのです。

終わりに

そもそも理系・文系の分割は、高校2年くらいのときにどうしても選ばなければいけないから、生じたものです。
本質的な違いはないはずです。