ちなみに順不同です。
一枚目
SUGAR MORNING / DUB STRUCTURE #9
一枚目は、四人組バンド「DUB STRUCTURE #9」のファーストアルバム、「SUGAR MORNING」です。
これは、サウンドの傾向が他になく、個人的に非常に好みです。
ダンスロックとダブステップを掛け合わせたような、との表現が近いでしょうか。ボーカルとギターにはシューゲイザーの要素も見え隠れします。
アルバムを通してギターは壁を作っていることが多いのですが、これは良いアプローチだと思います。こういった音楽における、ギターの置き方の好例です。
アルバムは実にダブステップらしいオープニングから始まります。ここはおそらく意識しているでしょう。
その後、ダンサンブルなベースが登場してきます。このベースが以降、曲を引っ張り続けます。ダンスミュージックの手法ですが、彼らは四人組のバンドです。独特のやり方と言ってよいと思います。
トラック2「Waking Life」は、印象的な鍵盤サウンドと、やはりダンサンブルなベースが絡み合いながら曲をリードします。
鍵盤サウンドは、ローファイでパンが振られており、絶妙な音色です。
そしてギターとボーカルが壁になります。
トラック4「Sugar Morning」では、リズム隊のコンビネーションで踊らせ、ギターが空間を埋めます。
と思いきや、後半ではブレイクの連続があり、ロックバンド的な部分も見せてきます。
収録は5曲と少なく見えますが、内4曲が7分超えであり、満足の内容です。
二枚目
陰陽座ほど一貫した作品を作り続けるバンドを、私は知りません。エピソードとして、ボーカル・ベースの瞬火は、バンド結成時に十作目までのアルバムタイトルをすでに決定していたそう。その結成はもう十年程前になりますので、それほどの期間、頑なに自分たちの音楽を追求してきたことになります。
そんな陰陽座の「金剛九尾」は、2009年の発売です。「最強にして最艶(公式ページより)」である本作の感動に気づくまで、私は二年を要したことになります。実際ここ数か月で、再生する回数が大きく増えています。
「貘」の不穏な始まりからドラマティックな「蒼き独眼」へのつなぎ、おなじみの忍法帖シリーズ、「慟哭」の泣きのギター、そしてラスト「喰らいあう」の黒猫嬢の絶叫と、取り上げられる点はたくさんあります。
しかし何と言っても、組曲「九尾」でしょう。
過去の組曲も、それはもう壮絶でしたが、こちらも壮絶です。
組曲シリーズでは毎回涙してきました。今回も泣きました。とにかく圧倒的です。
三枚目
Silent Stars / Martin Schulte
ミニマルテクノの文脈からノイズを取り込んだようなサウンドで、緻密にプログラミングされたサステインの短い音が飛び回ります。
純粋なリズムはキックとスネアだけで持っていきます。
しかしそこで単なるミニマルテクノ・テックハウスだと思っていると、意外に空間が埋め尽くされていて驚きます。ダブステップを取り入れたように聞こえる部分もありますが、ノイズからの影響と捉えるほうが自然に思います。
聴き込むと、音数がかなり多いことにも気づきます。
その辺りから、本作をミニマルテクノとして聞かないようになってきます。
エレクトロニカとは違いますから、やはりノイズでしょうか。
ミニマルテクノの席巻からミニマル+ダブステップの時代を経て、その先にあるミニマル系テクノと解釈すると面白いと思います。
とは言うものの、アルバムとして素晴らしいのは間違いありません。
終わりに
どれも素晴らしい作品たちでした。
2012年は、どんな作品に出会えるでしょうか。


