私は、自分が、音楽と読書を好きかどうか、定かではありません。
他方で、音楽好きと、読書好きとして、日々を生きることに決めています。
音楽も、読書も、大変に深い世界を湛えています。自分の本当に好きなものを探求するよりも、ずっと、興味深い世界です。
自分の本当に好きなもの、などというものが、私には、あまり興味深く思えないこともあります。
過去を顧みることも、未来を展望することも、自然と、少なくなります。音楽好きである、読書好きである、というのは、繰り返す日々の総称であるためです。
固定の性質を描写するものではないのです。
年末に感慨はありませんが、習慣があります。
2016年にも、たくさんの素晴らしい音楽に出会いました。経験上、一年に一度くらいで、良かった音楽アルバムを三枚ほど選ぶようにすると、ちょうど、よいコレクションができるようです。
二十枚、三十枚と、選ぶこともできます。
その中で、納得いく三枚だけを選ぶことには、知性の存在を感じます。人間が、何かに取って代わられることのない領域です。知性によるコレクションです。
何の話かといいますと、私は毎年、その年でよかった音楽アルバムを、三枚選ぶことにしているのです。
さっそく、始めます。
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『Collapse』 / Seiho
2016年の、大きな出会いの一枚です。本当に、私が出会ったことのなかった音楽です。音楽も、私の感覚も、間違いなく変化していることを知らしめてくれました。きっと、よい変化です。
私の感覚はさておき、音楽も、変化しているのです。音楽好きであることを、止められないわけです。
Seihoさんの音楽を、才能と呼ぶのは容易でしょう。私は、思想と呼びたいと思います。
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『The Odyssey』 / Aybee
私の好きな音楽です。好きだと思っているのに、近年、出会うことのなかった音楽です。
空間を占める雰囲気と、手の込んでいるところがよいです。
手が込んでいて、音符の順列組み合わせではできていない音楽に、私は惹かれます。
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『ULTRA』 / SCHAFT
インダストリアルという表現を、最近、耳にしなくなったような気がします。気のせいでしょうか。
インダストリアルな一枚です。
格好良いハードロックであると、私が、呼びたいものです。
それでいて、ハードロックよりもインダストリアルなところが、格好良いところです。
私が、自分が好きだと知らなかった音楽です。
終わりに
2016年には、いくつか、印象に残る出来事がありました。冨田勲さん、川島道行さん(BOOM BOOM SATELLITES)、森岡賢さん(minus(-)、SOFT BALLET)、のことです。
過去を振り返らずにいては、もう、この方々の音楽を聴くことができないように、思います。
少し考えて、違ったことに気づきました。
この方々が作り上げた音楽があります。作品です。
作品は、私の手元にあります。私が、私の感覚で聴いて、構わないものです。
私の日常のためのものです。過去に閉じ込めることはないのです。作品を完成させて、残すというのは、すごいことです。
言葉にならないほどの、圧倒的な気づきでした。
私は日常が好きです。
こちらは、私が、何度も何度も紹介させていただいている記事です。
日常を支えるという非凡な能力 | Notebookers.jp
この文章をお読みの方も、そうでない方も、それから、私と関わりのあった方も、そうでない方も、皆さま、私の好きな日常を少しずつ支えてくださり、ありがとうございました。
皆さまのおかげで、私の好きな日常があります。
これからも、よろしくお願いいたします。