2012年8月7日火曜日

電子と銘と矛盾する

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「サウンド&レコーディング・マガジン」という雑誌があります。
公式ページはこちらです。

サウンド&レコーディング・マガジン | リットーミュージック

訳あって今は買わなくなっていますが、当時は5年以上毎月書かさず購読していた、私の好きな月刊誌です。
その名の通り、音楽に関係する雑誌です。

また、渋谷慶一郎(敬称略)というアーティストがいます。肩書きは他にも、ピアニストだったり、プロデューサーだったり、いろいろあると思います。
こちらはWikipediaへのリンクを置くことにいたします。

渋谷慶一郎 - Wikipedia

さて、私は、彼がその「サウンド&レコーディング・マガジン」でプライベートスタジオについての取材を受けた記事を読んだことがあります。

念のため補足しておくと、プライベートスタジオとはミュージシャンが自宅に作る音楽の作業場のことです。
作家が書斎にこだわるように、画家がアトリエにこだわるように、ミュージシャンは様々なコンセプトや考え方を持って、プライベートスタジオを作っていくのです。
ここで作家や画家と異なるのは、その対義語として商業スタジオなるものがある点です。これはレコード会社などが所有しており、たくさんのミュージシャンがそこに通って作品を作ります。

やや説明が雑ですが、先に進みます。

その雑誌記事で、渋谷慶一郎が自身のプライベートスタジオへの考え方を問われ、「プライベートスタジオなんだから、商業スタジオで "良い" とされることを真似することはない」といった趣旨のことを発言していました。

本エントリでは、このことについて三つほど考えたことがありますので、それを述べていきます。

今回はそんな話です。


考えたことその1


一つめは、そもそもの「雑誌」についてです。

上でご紹介した渋谷慶一郎の言葉は、きちんとした引用になっていません。「そのような趣旨のこと」との表現を用いています。
それは、ひとえに雑誌が今手元になく、正しい発言の内容を確認できないためです。大変申し訳ないことに、私の記憶を基にしてしまっているのです。
(ですので、絶対に正しいかと言われると断言はできません。)

しかし、仮に購入したものが全て手元にあったとしても、雑誌は買い続けると膨大な質量になってくることもあり、必要としている部分を見つけだすのはなかなか困難です。数が多いので、(しかも無造作に積んであるので、)すべての表紙を見るだけでも大変です。

また、大雑把に言って、雑誌には有用でない情報もありますので、そのために部屋の空間を割くのもあまり嬉しくありません。

こういったことから、よく言われることではありますが、雑誌は電子書籍や自炊とやはり相性が良いと、今回強く実感しました。
おそらく、こういった事項が気になって雑誌を買わない人、しかし電子書籍として買えるのなら買いたい人は、世の中にたくさんいることでしょう。

少なくとも私は、「サウンド&レコーディング・マガジン」の電子版が販売されたら必ず買います。
紙の雑誌と同じ値段でも、特定の端末でしか読めなくても、買いたいです。
(とはいえ、私の調査が甘くて、実はもう販売されているのかもしれません。その場合はぜひ教えていただきたいです。)


考えたことその2


二つめの話です。
上で紹介した「商売やプロの世界で良しとされることを、そうでない状況でも真似しなければいけない、ということはない」とのことは、私の座右の銘の一つだったりします。
これを読んだのはかなり前のことだったはずなので、わりと長いこと私の座右の銘としています。

座右の銘について詳しく語るのは気恥ずかしいものがあるので省略しますが、一つの側面としては、プロでない人がプロの真似をしても、プロの廉価版みたいなものにしかならないことが言えるでしょう。

ちなみに、ここでの「プロ」には深い意味はないことを明記しておきます。


考えたことその3


三つめに考えたことは、その、座右の銘についてです。

私は何となく、座右の銘やそれに類するものはあまり口に出さない方が良いような気がしています。
あるいは、口に出すものじゃない、とするのが正しいかもしれません。

それは、「私はこういうことを意識して生きています」と宣言してしまうより、生きている様子を他の人が見て、「あの人はこういうことを意識しているんだな」と思われる方が良いと感じるからです。

少し話が飛躍しますが、そのため、この文章自体も今書いていて「うーむ」と思っています。

それでも書くことにしたのは、私がこの考えそのものは悪くないと思っていて、ぜひ人に伝えたいことだからです。

「人に伝えないでいる」ことを伝えようとしているから、苦しいわけです。
余談ですが、私はそういった話がわりと好きではあるものの、自分がその苦しみに巻き込まれるのであれば話は別です。

そういうわけで(つまり、苦しいので)詳細は語りませんが、そういうことです。


終わりに


本エントリでは三つの話を挙げました。もちろん、「私の座右の銘について」である二つめが一番重要なはずです。
それから、全体の話の流れとしてはこれで悪くないと思っています。

しかし「三つ挙げて二つめが一番重要」な構成など、プロの文章屋さんが見ればおそらく許さないでしょう。