2012年9月14日金曜日

私と「cakes(ケイクス)」

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各所で話題沸騰中の「cakes(ケイクス)」に、私も購読手続きを済ませてきました。

cakes(ケイクス) クリエイターと読者をつなぐサイト

この「cakes」を、私としても発表当初からとても楽しみにしており、関連記事などを読んで情報を集めてきました。そして、先日(2012.9.11)のサービス開始日に、ささっと購読手続きを行ってきたわけです。

「cakes」なるものがさっぱりなんのことかわからない、といった方もおられるかもしれませんが、ここで私が今さら説明するのも無粋ですので、関連する記事を紹介するにとどめさせていただきます。

【第1回】cakesが見つめる「普通」の未来。 | 古賀史健 | cakesが見つめる「普通」の未来 | cakes(ケイクス)

「まつもとあつしのそれゆけ! 電子書籍」 【第17回】cakes(ケイクス)でコンテンツのネット購買をとことん考えた | ダ・ヴィンチ電子ナビ

さて、この「cakes」については様々な議論があるようです(悪い意味では全くありません)。例えば「コンテンツにお金を払うこと」ですとか、「電子書籍やメルマガを買うこととの違い」ですとか、いろいろです。
私はそういった業界めいた話に、興味はあれど詳しくはありませんので、本エントリでそこに触れることはしません。私がここで考えたいのは、150[円/週] 払う純粋な読者、お客さんとして「cakes」はどうかとのことです。
とはいえ、仮にそれが二択で答える設問なら、回答は「cakesは良いよ」です。発表当初からサービス開始を楽しみにしていた私ですので、これは当然の結論です。

ですが、世の中には二択で答えられない設問もあることでしょう。
最終的な結論が「cakesは良いよ」であることに違いなくても、そのあたりに、物事を考える意味はあるはずです。

今回はそんな話です。


読者として


読者として「cakes」を見たとき、多様なコンテンツをまとめて読める点において、それは他にない形をしています。

書籍は当然限定されたトピックについて書かれていますし、雑誌も、一般の書籍ほどではないにせよ、同様です。紙媒体ではないネットメディアの類も、ここに含めてしまってよいでしょう。
RSSフィードの購読やFlipboardなどは多少趣が変わるかもしれませんが、結局は自分の興味のあるトピックに基づいてコンテンツが集められるため、大雑把に括れば書籍や雑誌の範疇になるかと思います。
このように考えていくと「様々なジャンルのコンテンツを読みたい」との要望を持つ人にとって、これまで、取り得る選択肢はあまりなかったのかもしれません。

この点で「cakes」では、見たところコンテンツの内容について制約が設けられてはいないようです。
すなわち、(私のように)様々なことに興味があって、いろんなものを読みたいと思っている人にとって、「cakes」はほとんど唯一の選択肢になることが結論づけられます。またさらに言えば、そのような要求を満たす選択肢がこれまであまりなかった(新聞やテレビがそうだ、としても別に問題はありません)ことを考えると、現時点で自分にそういった要求があることに自分で気づいていないこともありえます。

この話は少し脱線になりますが、ともかく、様々なことに興味がある人にとって「cakes」は悪くない選択肢なのです。

以上を念頭に置くと、一つ特筆すべき「cakes」の特徴があります。

cakesの使いかた」のページに、その説明がありました。
cakesの記事をいくつか読むと、読まれた記事の傾向が自動的に学習され、あなたの好みにあわせてピースの順番が変わります。一つひとつのピースの大きさは、記事の人気によって変わります。ピースの順番と大きさのふたつが、あなたとコンテンツの出会いを生み出します。
これの一つの解釈として、人気のコンテンツばかりがやたらと読まれるようにはならないことが言えます。これは非常に重要です。

「様々なことに興味があって」この「cakes」に来ているにもかかわらず、人気のコンテンツばかりを読まされることになってしまうのは、あまり嬉しくありません。人気があろうとなかろうと、自分の興味のある(もしくは、ありそうな)コンテンツが読みたいはずなのです。


お金を払う


もう一つ、少し系統の異なる話があります。

私はお客さんの立場として、自分が良いと感じたコンテンツ(人、プラットフォームなど、ここは厳密にしません)に対して、きちんとお金が払えるようになってほしいと常々思っていました。そう思うようになった理由は定かではありませんが、私がまだ小さかった頃から、CDや小説などの(無形の)コンテンツにお金を払うことをずっと続けていたためかもしれません。

ともかく、私は無料で良いコンテンツに出会った際に、簡単にお金を払えたら良いのに、と思うことが頻繁にあるのです。

これはGoogle Chrome拡張機能などでも同様です。
多くの拡張機能は無料で提供されていますが、中には私の生活になくてはならないレベルのものも存在します。それらにお金を払う方法は、現状見当たりません。
いくつか、開発者のページで寄付を受け付けている場合もあり、そこではPayPalを利用することが多いようです。しかし残念ながら、PayPalなど私は普段まったく使用しないサービスですので、寄付にたどり着くまでにステップがかかります。加えて、開発者のページというのは多くが英語で、読むのに手間がかかります。

要するに、面倒なのです。
かつ、どうやら私はその面倒さを乗り越えてまでどうしてもお金を払いたいわけではないようなのです。

そこにくると、「cakes」の仕組みは手間がありません。初めの一度だけ手続きをしてしまえば、あとは何もしなくていいのです。それでいて、良いコンテンツにきちんと「お金を払えている」実感が得られます。

そしてこれは全くの想像ですが、私と同じように、コンテンツにきちんとお金を払いたいと常々思っていた、という人は少なからずいると思っています。
そういった人にとっても、「cakes」は一つ良い選択肢になるはずです。


終わりに


私もこれを機に、面倒がってばかりいないで、PayPalからの寄付に挑戦してみようかと思います。
きっと、一度やってみれば想像以上に楽なのです。