2012年12月30日日曜日

three albums of the year (2012版)

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ふと気づけば、今年も残すところあとわずかになりました。
おそらく、全世界における「残すところ」という言葉の登場数を折れ線グラフに表すと、この十二月末あたりで跳ね上がっていることと思います。考えてみれば、「残すところ」とは普段の生活ではそれほど使わない言葉です。
その意味だと、同じ折れ線グラフで「良いお年を」などが似たような傾向になっていても、それほど興味深くはありません。「残すところ」が表面的には特別に年末らしい言葉ではないため、面白いわけです。

さて、私にとって年末といえば、その年に素晴らしかった音楽アルバムを三枚決定する時期です。
昨年も本ブログでそのようなエントリを書きましたし、ブログに関わりなくとも、何年も続けてきた習慣です。これをすると、私にとっては一年の振り返りになるのです。

本ブログの事情だけ見ると、音楽の話が続いてしまうのが気になりますが、ともあれ、さっそく「three albums of the year」をご紹介します。

アルバム名 / アーティスト名
で、敬称略でいきます。

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12012 / 12012

一枚めに選ぶのは、ロックバンド「12012」が自身のバンド名を冠した4thアルバム、「12012」です。
バンドの中心人物だったギターの須賀勇介が脱退し、一人少ない四人編成に変わってから初めてのアルバムになります。

今作の「12012」では、音像、ヴィジュアルともこれまでの雰囲気から大きく変化しています。
言われてみれば、前作「SEVEN」からそういった気配は多少ありましたが、「12012」では、よりシャープに、激しくなっています。

聞きどころは、一気に攻撃的になった宮脇渉のヴォーカルはもちろんのこと、個人的には酒井洋明のギターを推します。
須賀勇介の脱退によってギターが一人になり、どうなるのかというところで、とても鋭くて強いプレイを聞かせてくれています。

これはギターパートに限らず、全体として、一人減ったことを逆手にとってと言いますか、プラスにとらえているような感覚を受けます。
個人的には今の12012が好きですし、またそういった、マイナスのことでも前に進む糧にする心意気は憧れます。

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D-Formation / 茅原実里

二枚めは、茅原実里の「D-Formation」を選びます。

こちらのアルバムについては、本ブログの「新世界のように」とのエントリで書いていますので、ここでは簡単に書きます。

何と言っても特筆すべきなのは、前作までバンドサウンド寄りに進んでいた茅原実里が、デジタルなアレンジに大きく舵を切ったことです。
ちなみに厳密な話ではないものの、何となく「打ち込み」や「エレクトロ」より「デジタルサウンド」とする方が適切に感じます。伝わるかどうかは怪しいですが、そういうアルバムだということです。

その中で、「D-Formation」というデジタルな世界を提示する冒頭の三曲の流れが、インパクトもあり、大変秀逸です。

また、デジタルとばかり言っていますが、アルバム後半ではヒューマンなメッセージの曲も変わらずあり、こちらも良いです。

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so_mania / SOUL'd OUT

三枚めはSOUL'd OUTの「so_mania」を選びます。

SOUL'd OUTのオリジナルアルバムとしては、2008年の「ATTITUDE」以来久しぶりの作品になります。
その間SOUL'd OUTの三人のメンバは個々の活動をしており、そこから再集結して新しいアルバムを発表したということで、ファンにとってはこれだけでメモリアルな一枚になります。

私も、それぞれのメンバの活動はすべてチェックしていました。
その上で言えるのは、今作「so_mania」は、それらの活動内容をすべて踏まえて、持ち寄って一つにした、これまでのSOUL'd OUTとは違う一枚に仕上がっているということです。
私の印象では、個々の活動がSOUL'd OUTに良い影響を与えたと間違いなく言えます。最高傑作、と言ってしまっても良いかもしれません。

すごく抽象的な表現になりますが、音がこれまでとまるで違うのです。


終わりに


2012年は、テクノのアルバムを聞く数が少なくなりました。
これは、私の生活の様子がやや変化して、少しずつ音楽アルバムをデータで購入するようになってきたためだと思います。

私の場合、テクノ以外の音楽では追いかけるアーティストがだいたい固定になっていますので、データで購入するのにもそれほど不都合は起きません。
一方のテクノは、CDショップを実際に歩いてみて情報収集することがよくありましたので、データではそれができなくなってしまうわけです。

もともと私には、CDショップにおもむく時間が確保しにくくなったために、音楽をデータで購入することを考え始めたとのいきさつがあります。
そのため、自然にテクノを聞く機会が減ってきてしまったわけです。これはなんとかしたいと思っています。

またこのことは、私が最近電子書籍も買い始めた影響で、読書についても似た状況が起こりそうな予感がします。

というわけで、私の来年の目標は「本屋さんとCDショップをたくさん歩く」になるかもしれません。

とはいえ、電子の本も音楽も、私が購入したいコンテンツがすべて揃うような状態はまだ達成されそうにない(と思う)ので、お店にまったく足を運ばなくなることは、しばらくなさそうです。