私はずっと昔から、音楽好き、読書好きとして生きていくことに決めています。
自分が音楽を好きかどうかは、自分ではわかりません。さほど興味もありません。音楽好きとして生きると決めたことの前では、あまり重要ではないことです。
音楽好きとして生きるということは、多少苦しくても新しい音楽を買って、一生懸命に聞くことだと、私は定義しています。
苦しくても、と書きました。いくつかの意味を含んでいます。
一つめは、時間とお金のことです。
食事や睡眠、その他にかける時間やお金を削ってでも、新しい音楽を買って、聞こうと思っています。
二つめは、聞く対象の音楽のことです。
長年聞き慣れた、自分が好きだとわかっている音楽ばかりを聞かないようにしています。知らないアーティスト、知らないジャンルの音楽を買うわけです。
同じ音楽を繰り返してばかりいることを、私が、音楽好きであると考えないためです。
(そのアーティストや楽曲を好きだということでしょう。私にもそうした対象はたくさんあり、とても良いことと思います。)
音楽について書きました。読書もまったく同じ思想です。
それから、私は、音楽をアルバム単位で聞きます。
ちょうど、本の単位と同じような位置づけになると思うからです。私が、本を節の単位でシャッフルして読まないことと一致します。
ある程度の長さによって伝えられる何かを、私が信じているということです。
音楽アルバムの長さは、45~65分くらいでしょう。
CDの収録時間が74分である(細かい話をすべて省略して言っています)ことから、おそらく、自然に定まったものだと思います。
この45~65分とは、フォーマットが成果物を規定したということを考えたときに、最も成功した実例だと思っています。
本はどうでしょうか。
長くなりました。
何の話かと言いますと、私は毎年、その年に聞いた中で良かった音楽アルバムを三枚選ぶことにしているのです。
今年も、本当に良いアルバムをたくさん聞くことができました。筆舌に尽くしがたいものがあります。
私が、素晴らしいアルバムを紹介したいと思う熱意だけは、決して間違いありません。言葉がつたないだけです。
以下、
アルバムタイトル / アーティスト名
で表現します。
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Seeing Tokyo / Marat Shibaev
こちらのアーティスト名に聞き覚えがなくても、Martin Schulte の名前を耳にしたことがある方は多いでしょう。同一人物で、Marat Shibaev が本名とのことです。
私の好きなミニマルテクノです。胸を打つ音楽です。
個人的な指標とでも言いましょうか、こうしたアルバムが素晴らしいことは、私が変わらず音楽を好きでいられることと等価です。
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MOA / Neat's
2014年の、私の出会いです。
幸せな音楽を作られる方です。何か、嬉しい気持ちをたくさん受け取りました。
ずっと応援したいと思いますし、そうできたら私も嬉しいです。
そんな、嬉しい出会いです。
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Whorl / Simian Mobile Disco
Simian Mobile Disco の Attack Decay Sustain Release に衝撃を受けた方は多いでしょう。私もその一人です。
振り返ると、ずいぶん遠くに来たものです。
ミニマルな音楽を考え始めた彼らが、それでいて、過去を否定しなかった作品だと、私は考えています。
熱く、感動的なアルバムです。
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せっかくですので、2014年の音楽のことをもう少し書きます。
2014年は、つらい別れが重なる年でした。SOUL'd OUT、D、12012です。いずれも、私の人生に多大な影響を与え、ずっと着いていこうと決めていた方々です。
今までお世話になりました。ありがとうございました。
思えば、私もそれなりに音楽を聞いてきました。そうしたイベントが起こりはじめる時期なのかもしれません。
同時に、同じ文脈から、嬉しいこともありました。PIERROTの復活です。
諦めずに長く生きていると、良いこともあるものです。
終わりに
本エントリの前半のようなことはいつも考えており、個人的には、改めて文章にするようなことではありません。
なんとなく思い立って、書いてみました。
書くことで考えが整理されるとは、よく聞く話です。
今回の場合は、どうも、書いたことで何かが抜け落ちたような気がします。読み返してみても誤りはないのですが、違和感もあります。
書くことで考えが整理されるという感覚は、何か大切なものを削ぎ落として無視した結果、得られるものかもしれません。
これは素晴らしいことです。
だからこそ、文章を書く人には常に、試行錯誤する、という選択肢が存在するのです。
そんな一年でした。
さて、こちらの記事は、私が幾度となくご紹介させていただいているものです。
日常を支えるという非凡な能力 | notebookers.jp
私は日常が好きです。
これをお読みの方も、そうでない方も、一年間、私の好きな日常を少しずつ支えてくださり、ありがとうございました。
非凡な能力に思いを馳せつつ、終わりといたします。