2012年4月8日日曜日

日々の生活をベストに

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非常によく言われることに、大きな目標や目的を持って生きなさい、といったものがあります。

そのような生き方はとても素晴らしいことですので、すでに目標を持ってそれに邁進している方はぜひ続けていっていただければと思います。私から言えることは何もありません。

一方、そうでない方もたくさんいらっしゃるはずです。すなわち、人生における目標が見つからない、さらに言えばそれが見つからなくて悩んでいる、という方です。

今回はそんな話です。


目標と成功


俗に言う「成功している人」が語る成功談では、ことさらに目標を持つことの重要性が語られます。
それはもう、語られます。飛行機を改良しても月には行けないそうです。

そのためか、そうでない理由からかはわかりませんが、目標を持つことや未来を思い描くことがとにかく重要であり、それができない人はまったくもって成功することはありえないといった風潮が、どうやらあるように感じます。
目標至上主義と呼べるかもしれません。

別に呼び名は何でも良いのですが、平たく言えば「目標がない人間は駄目だ」という話です。


時間がない


私にはどうにもここに引っかかるものが感じられます。本当に「目標がないと駄目」なのかという疑問です。

目標がある人かない人かを問わず、誰にとっても一日の長さは決まっているため、「良い」とされる行動をとることのできる時間も限られます(読書をする、何かの練習をする、朝四時に起きる、などの行動のことです)。
そして一日は短いわけですから、たとえ目標があってもそれほど多くの「良い」行動はとれません。

すなわち、目標のある人とない人とで、一日の行動はそれほど劇的に差があったりはしないのです。
もちろん、ここから「継続が大事」といった話になると思いますし、それについては私も賛成なのですが、まずはこの「時間の制約のために、一日の行動に大きな差はつかない」ことを確認しておきます。
目標がある人でも、それにそぐわないのに緊急にこなさなければならないような、仕方なくやる作業はたくさんあるはずです。


アプローチ


大きな目標がある人でも、今考える必要があるのは「今とるべき行動」であり、これは目標がない人にとっても同様です。
「今とるべき行動」には良いものも悪いものもあって、それぞれを選択する人がいるから将来に差が出てきます。
これは間違いありません。

以上のことから、目標を持っていなくても、「日々の生活をベストにしていく」というアプローチもありえると思います。
進むべき方向が定まっていなくても、その瞬間、瞬間の行動にベストなものを選択していき、それが積み重なったときに、自然に「成功した人」になれるのではないかと思うわけです。
ある意味、ボトムアップ的な手法と呼べます。


問題点


二つほど問題点が考えられます。

一つは、目標が定まっていないと、個々の行動を何にするか迷ったときに判断する指標がないということです。

これには、大量の情報収集で対応できます。
世の中に「成功談」はたくさんありますし、それ以外にも「良い行動の例」はいくらでもあります。
その情報を集め、自分が何となく良いと思ったものを実践していけば問題はないはずです。

もちろんこの方法だと、何となくふらふらした印象になってしまうかもしれませんが、私はそれが悪いことだとは思いません。むしろ、それが悪いと思うのが目標至上主義に当たる、とも言えるかもしれません。

二つめは、目標がないと何のために苦労して「良い行動」をとっているのかわからなくて継続できない、といった話です。
ただ、自分で挙げておいて何ですが、こちらも私はそれほど問題視していません。
本ブログでは「説明できない」のエントリで述べましたが、「良い行動をとるために良い行動をとっている」のです。


利点


利点もあります。

目標は先に定めるものですから、自分の想像力の範囲に限定されてしまいます。
そのような限定された目標に向かって努力するわけですから、到達点が頭打ちになったような状態になってしまいます。
先の例で言えば、確かに「月に行きたい」と思ったからスペースシャトルを作ることができましたが、それはすなわち「月までしか行けなかった」のです。
「月に行きたい」までしか思いつかなかったということです。

一方、ここまで述べてきた手法では、そのような頭打ちがありません。
現在からは想像もつかないような高みに至ることも可能です。


まとめ


本エントリでの主張は、確かにあまり現実的でないことは理解しています。

ただ、世の中の「目標至上主義」に踊らされて、自分が目標が持てなくても悩んだりしないように、あるいはそのような人が過度に悩んでほしくないと思い、このような話をしました。
(もちろん、単純に「目標至上主義」に疑問があったのも事実です。)
まずは、「日々の生活をベストに」することから始めてみたらどうだろう、というちょっとした提案なのです。

もちろん、冒頭にも述べましたが、目標があるならそれに越したことはありません。

現実的には、「日々の生活をベストに」することを続けていけば、適切な目標が自然に見つかってくるのだと思います。
そうしたら、目標に向かって進んでいけば良いのでしょう。
この辺りは全く論理的ではありませんが、そう思います。


終わりに


もちろん、月に行くのがそんなに楽天的な話ではないことは理解しています(駄洒落ではありません)。
もともとは私ではありませんが)例として使わせていただきました。