2012年5月1日火曜日

考える象

Clip to Evernote
今日も今日とて、Evernoteに情報を集め続けています。

Evernoteへ情報を保存する作業は、様々な試行錯誤を経て今のところ快適ないくつかの方法に落ち着いており、おそらく今後もそう劇的に変化することはないでしょう。

他方でEvernoteから情報を取り出す作業に対しては、それほど試行錯誤が成されたような記憶はありません。
やはりこれはEvernoteを使い始めるにあたって、まずはたくさんの情報を保存することが必須であり、そのための工夫を行うことの方が切迫した需要としてあるためと考えます。多種多様な情報が格納されていることは、将来にわたってEvernoteを「良く」使うための近道になるのは間違いないのです。

もちろん、Evernoteの使い方は自由ですので、必ずしもたくさんの情報を保存しておかなければならないといったことはありません。単に「普通、良いと言われる使い方」をするためには、それが必要になってくるだけの話です。

とりあえずこの議論は置いておくことにします。

Evernoteを使う際に情報を保存する側ばかりを気にすることになるのは、ある面でEvernoteのメリットを表しています。
すなわち、自分の身の回りにある情報を何とかしてEvernoteに入れられれば、後のことは気にしなくても何だか良さそうな感じになっている、との面です。
これについては、以下の記事で言及されています。

スーパーコンシューマー7人目はブログ「みたいもん!」のいしたにさん!
そう。メモツールなんて山のようにあるんですよ。 それとは何が違うのかと言うと、 日々、適当にやってることを、適当にここに突っ込んどくと、適当にいい感じにしてくれるんですよ。エバーノートがね。 そして、あとから、簡単に情報にアクセスできるんですよ。 自分の日々をログ化するツールなんですよ だから、大事なのは、クラウドでログ化ってことで、 メモとかは下のほうにあって、最末端にiPhoneで使えるとかがあるんですよ。
iPhoneで、あるいはPCやMacのクライアントソフトやブラウザから使えるといったことは、最末端に来るのです。

ちなみに、WikipediaによるとEvernoteの日本語版サービスが開始したのは 2010/3/3 のことのようです。上の記事は 2010/6/14 に公開されているようですので、まだEvernoteが始まったばかりの時分に、引用させていただいたような発言がされていることになります。これはすごいことです。

話を戻します。

このような理由から、Evernoteから情報を取り出すことに関する工夫があまりされないのは、正しいことであると言えます。

いま、これを踏まえた上でEvernoteから情報を取り出すことについてを考えてみます。
このときには、情報を保存する場合のように「ブラウザのWeb Clipperから……」「iPhoneのアプリから……」といった具体的なものではなく、抽象的に捉えるのが良さそうに感じます。
保存する方ほど重要でないからこそ、状況を大まかに把握して、自分がEvernoteを使う際の指標の一つになれば十分です。


二つの状況


Evernoteから情報を取り出す際の状況を、ここでは二種類で考えます。

一つは、ある特定のノートに関する記憶があって、それを取り出したい場合です。
このときは、キーワード検索を使うことが多いでしょう。

自分が触れてきた情報が全てEvernoteに入ってきているなら、「確かどこかで見たような情報」を必ず発見することができます。
ちょうど、読んだ本は全て自宅の本棚に入っている状況に似ています。これなら、「どこかで読んだような文章」は必ず本棚から発見できます。私も大抵の本は自分で購入して読んでいますが、まれに他人から借りてくることもあります。すると、今手元にない本の中で読んだ記憶のある文章が確認できなくなり、とても悲しい想いをします。
Evernoteならそれが避けられることになり、この意味で価値の高いツールです。

この状況は、所望のノートの内容や使い道がある程度決まっているときであると言っていいでしょう。


もう一つ


ただ、上記の状況は「第二の脳」「すべてを記憶する」Evernoteとしては、不完全であるとも言えます。
それは、特定のノートについての手掛かりを人間の脳が記憶してしまっているためです。

さて、もう一方は、ある特定のノートを必要だと思っていないような状況です。
このときは、
  • 適当なキーワードで検索してみる
  • 適当なタグを選択してみる
  • 適当にノートの整列順序を変えてみる(タイトル順など)
といったことをして、表示されたノートの組み合わせや完全に記憶の外にあったノートの発見などから、何か良い物が生まれないかと試してみることになります。
その過程ではタグの作成や削除、階層化などを行うことで、ノートの見え方、集まり方を変えていくようなことも可能でしょう。

いずれにせよ、例えば「アイデアを出したい」などといった何となくの目的はあれど、「このアイデアの参考になるウェブクリップがあったはず」といった明確なものはないのが、ここでの状況になるはずです。

この「人間には今のところ何の考えもない」という意味では、Evernoteが代わりに考えてくれていると言うことができます。まさに「第二の脳」にふさわしい働きです。

もし、私が一つめに挙げた「特定のノートを取り出す」ような使い方しかしていないという方がいらっしゃいましたら、二つめの「Evernoteに考えさせる」こともしてみると、さらにEvernoteが強力なものになると思います。


終わりに


とはいえ、Evernoteの使い方は自由です。