2012年1月11日水曜日

単純なタスクリストの意味

Clip to Evernote
以前、本ブログの「タスク管理の最終形」という記事で、単純なタスクリストを用いてタスク管理を行うことの問題点を示しました。

本質的にタスクリストでは仕事が進まない、といった表現があったかと思います。

つまりタスクリストではタスク管理ができないことが言えてしまうのですが、すると、それにはどのような存在意義があるのでしょうか。

世の中には単純なタスクリストを作成するためのツールがとてもたくさんあります。それらの間にある違いを理解し、そこから一つを選択することが難しくなっているほどです。

存在意義のないものがそのようにたくさん作られるとは思えません。
きっと何か、良い使い方があるはずです。


タスクのインボックス



まず言えるのは、タスクのインボックスとして利用することです。

タスクが発生したら、タスクリストの形をしたツールにとりあえず投げ込みます。この場合のツールはデジタルのものが良いと思います。

しかし繰り返しになりますが、このようにインボックスに入れただけではタスクは進みません。
タスク管理の第一歩にはなりますので行う価値はありますが、そこまででしょう。


『IDEA HACKS! 2.0』の記述



『IDEA HACKS! 2.0』(小山 龍介, 原尻 淳一)

以前にもこの記事で触れたことがある、『IDEA HACKS! 2.0』に、非常に興味深い記述がありました。
ここからもう一つ、タスクリストの使い道を定義できそうですので、ご紹介します。

アイデア創出の文脈からの文章になります。
続いて、ToDoの管理です。アイデアを出そうと思うのなら、とにかく徹底的に、今やらないでいいことを一切、頭の中から追い出すこと。ToDo管理はそのためのアイデア環境づくりの方法だといっても過言ではありません。
タスクリストの理想は、やるべきことがすべてそこにあり、頭の中も含めて、他の場所にはない状態であることです。タスクリストの理想であると同時に、タスク管理の出発点とも言えそうです。

ところがここでは、そもそもタスク管理のためには使わないことを言っています。

記憶しておかなければならないことをゼロにし、その結果空いた脳のリソースをすべて演算に回します。
その、演算のためのタスクリストというわけです。


タスク管理とツール



もちろん、「タスク管理」も上記のような状況を目指している部分もあります。

クラウド時代のタスク管理の技術』(佐々木 正悟)

『クラウド時代のタスク管理の技術』でも、このように言われています。
やることを全部クラウド上のデジタルデータにしてしまう。一切合切、全部です。「次にやることは……」などと一瞬でも考えないようにします。「今やっていること」と「次にやること」と「近い将来の見通し」はいつでもクラウド上のツールを見れば確認できるようにする。次にやることはそこに書いてあります。
記憶と演算の話につながっていることが確認できます。

しかし「アイデア出し」の視点から話を進めた場合、その途中で基盤として出てくるのがタスクリストであり、やはりそれはタスク管理のために用いてはいません。

するとここで、冒頭の「タスクリストを作成するツールがたくさんあって、選べない」問題を考え直すことができます。

タスク管理がしたくてタスクリストを使うなら、相応のツールを選ぶ必要があります。
上の引用から言葉を借りれば、「今やっていること」「次にやること」「近い将来の見通し」をすべて管理できるように、注意深く進める必要があります。

一方アイデア出しの道具として使うなら、単純なツールで構わないでしょう。それはアナログでも良いかもしれません。
とりあえず、「やること」が書きだされている状態を目指しているためです。

その後タスク管理も行うのであれば、別のツールを連携させるなどの工夫で対応できます。

見てきた通り、どちらのアプローチでも到達点は同じになりそうです。
しかしたどっていく道のりが異なりますので、適切に選択する必要があります。


終わりに



『IDEA HACKS! 2.0』には、まだまだ紹介したい部分が残っています。
興味深い考え方がたくさん出てきた本でした。